『Vol.12』数え年は必要なのか?

新年明けましておめでとうございます。去年、僕個人のくだらない研究にお付き合い頂いた皆様に感謝しております。今年も世間に蔓延している固定観念や先入観を打破出来ますよう、さまざまな研究に挑みたいと思いますのでよろしく御願い致します。というオーソドックスな新年挨拶から元気よく参りますよ〜

どうも、どうも、『韓国年齢研究所』(また看板が変わったなぁ)のぺ所長です。

毎年、1月1日になるとどうしても疑問を抱えてしまう僕であります。それは何故かと言うと韓国の『数え年』というややこしいシステムにどうしても納得が行かないからです。韓国人は『陽暦のお正月』に歳を取るのか、『旧暦のお正月』なのか、それとも『誕生日』を迎えた日なのかがさっぱり分からない。まぁ韓国に住んでいる僕でさえこんな調子なので、外国の方々の立場からすれば多分ミステリーのような事でしょう。

この間、韓国の某テレビ局のニュースでも特集が組まれたくらいなので、今日は韓国における歳の取り方や年齢にまつわるあるあるを研究してみたいと思います。

2016年1月8日現在⇨俺は一体何歳なのか

僕は1971年2月8日生まれです。単純計算をしますと『2016−1971=45』。でも、まだ誕生日を迎えてないので、これから約1ヶ月間は少なくとも44歳を満喫(?)できるのでしょう。というのが韓国以外のすべての国の普遍的な『歳の数え方』なんですよね。

が、韓国では『お母さんのお腹の中にいる時』からカウントをするので、僕は『1971年2月8日』の時点で既に1歳のまま、この世に生まれて来たわけです。それに、新年の1月1日に年を取る風潮を踏まえると今日の僕の年齢はなんと『46歳』。もし、僕が日本で生まれたならば、今日の時点で「44歳です」と堂々と言えるのが、韓国では悔しくも「46歳です」と言えざるを得ない。これはですねー絶対不公平なんですよ〜って!

「何でそんなことで腹を立ててるんだ」と言う方がいるかも知れません。しかし、『19歳と20歳』、『29歳と30歳』、『39歳と40歳』…この1歳の差で心の構え方が全然違ってくるのを考えると悔しくて、悔しくて、仕方がありません。と思いませんか?

国が指定する年齢制限

それでは、韓国政府が指定する年齢制限の例を並べてみましょう。

  • 車の免許:満18才の誕生日から取得可能
  • 選挙権:満19才の誕生日から投票可能
  • 結婚:満18才の誕生日から可能(但し、満20才以下は親の同意が必要)
  • タバコ&酒:満19才の1月1日から可能

このよう『満、満、満、満』で民法上の書類様式や行政などはすべて国際標準になっております。(あ、この『満』というのは日本の年の数え方を示します)。こんなん、時と場合によって年がコロコロ変わるのであれば、いっその事『満の年』で統一するのはどうなんじゃ〜と叫びたくなりますよ、本当に。

この数え年の問題。実は韓国内でも昔から賛否両論が起こり、一時は満の年を取り入れる動きはあったものの、古い習慣を捨てられないままズルズルべったりなったと言われていますね。

その他、韓国における年齢のあるある

これは、年齢とは直接関係ないかも知れませんが、日本から帰国してから不思議に思ったことがあります。仕事上でどんな人に会っても「ぺさんって『学番』は何ですか?」ってよく聞かれたのです。

「え?学番って何?『校の電話号』とか?」。

この謎の学番。大学に入学した年度を示すんだそうです。例えば、1990年に大学へ入った人は『90学番』になる訳です。「それじゃ、大学に行ってない人はどうするんですか?」と聞き返すと、みんな言葉を失うんですよねー。下手したら人権の問題にもなりかねない不思議な番号だなぁと思っちゃいました。

あと、また腹が立つのはダンスクラブなどの年齢制限なんです。丁度40になった誕生日に後輩たちとホンデのクラブへ遊びに行ったところ、僕だけが引っかかって入場阻止をされましたよ。「一体何故だ?」と尋ねると、40歳以上は入場させないのが方針だとか。しかし、そんなことで引き揚げる僕ではないですよ。「VIPルーム取ってお金ばら撒いてやるぜ!」と言ったら、即OKになり、一晩で100数十万ウォンをカードで切ったのです(笑)。その後の1ヶ月間は辛ラーメンばっかり食べて吐きそうになったなぁ…。

何故か、韓国人って年齢層で群れを作る習慣があるんですよね。年配の人が若い歌手のコンサートに行くのを躊躇するとか、アイドルの音楽は若者だけのモノだという先入観、さらに社会全体に蔓延しているややこしい上下関係まで。こんなん、無くならないですかね〜。まぁ僕は他人の視線なんか気にせず、いつまでも青春であり続けたいと思っている次第です。

うーむ。年末年始の飲み会やら、なんだかんだでこの頃バカみたいに酒を飲んでしまったので…今日は家でおとなしく映画でも観ようかな〜と。

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マッコリマン
tomodachinguのソウル本部長です。
主に企画をしたり、取材をしたり、文を書きます。
「韓国のこんなことが知りたい」という方はメール下さい。