『Vol.19』韓国ケーブルテレビの大躍進

どうも、どうも、『韓国ケーブルテレビ研究所』のぺ所長です。

全世界が異常気象でパニックに陥っていたこの頃。済州と福岡は大雪で大混乱が起きたとか。ソウルといわば20年ぶりの大寒波で僕の『婚活』にも支障が出る始末…。なんちゃって、どうでもいい前振りから今回も元気よく参りたいと思います。

前回の連載では『KBS2の歴史』について軽く振りましたので、今日は『第2弾』として近頃大躍進を遂げているケーブルテレビ界の話でもしようっかな。と考えておりますのでどうか最後までお付き合い頂きたい。

韓国のケーブルテレビは安くて便利

韓国は古くから殆どの産業開発において日本をベンチマーケティングしたきたと言っても過言ではないと思います。が、メディア産業だけは例外で、どっちかというとアメリカの方式を選択して発展させてきたと考えられます。

1990年代の半ばから少しずつ普及されていたケーブルテレビ。現在に至っては全国で約1670万世帯が加入していると言われるので、もう韓国には地上波テレビの電波をアンテナで拾って観てるアナログ式の家庭はまずいないのが現状と言えるのでしょう。

それでは料金はどうなのか? これがですね。かなり安いんですよ。

どの街にもあるケーブルテレビ基地局か、ケータイの通信会社がサービスするIPTVに加入するとネット回線込みで1ヶ月約『25000ウォン』。そしてそんな手頃な値段で地上波を含めた約100チャンネルが見放題。さらに追加料金を支払えば、各テレビ局の全ての番組の再放送はもちろん、新作映画から古い映画まで、自分の部屋で楽しめられるので韓国にレンタルビデオ屋さんが存在しないのも納得。まさしく「加入しないと損するよ〜」的な感覚なんですよね。

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ケーブルテレビに加入すると全てのジャンルの映画が家で観れるよ

しかし上記の25000ウォンのうちの一部の収益がまた『KBSのポケット』に入っていくわけなので、義務的に支払う受信料を考えるとダブル課金となりどっちにしてもKBSが儲かるようなシステムなのです。

地上波テレビの限界

「それでは、なぜケーブルチャンネルが急増したのか?」。

まぁ人々の生活が豊かになるに連れてより一層の専門性を求める視聴者が急増してきたというのが一般論のようですが、何よりも『検閲と制限』が多すぎる韓国地上波テレビの番組の質が視聴者のニーズと合わなくなってきたというのが僕の持論です(出た〜ペセオリ!)

特にバラエティ番組なんかは、「人の頭を叩いちゃいけない」「下ネタ禁止」「刺激すぎる内容はダメ」とかなんとかで『放送審議委員会』という政府機関のオッサンたちにダメ出しをされているので面白くなるはずがないのです。いやいや、まるで視聴者を子供扱いしているかのような『クッソ真面目オッサン価値観』に腹が立ってしょーがない。

今はYoutubeに入れば、どの国の番組だって簡単に観れる時代じゃないですか。なんで韓国の芸人たちは思いっきりバカをやっちゃいけないのか。不思議でたまらないです。まぁ制作側とタレント側の不満も長年に渡りだいぶ積み上がっていることでしょう。

そんなわけで地上波局が酷い目に遭われている間、多少検閲がゆるいケーブルチャンネル界はその隙間を狙い視聴者のニーズにぴったし合う奇想天外な娯楽番組を次から次へと世の中に送り出している。その結果、多くの視聴者たちがケーブルチャンネルに流れ込む大異変がここ数年韓国のテレビ界に起きているのです。

テレビ界のFA移籍

実際、長年の制作ノウハウを活かし視聴率競争でも地上波に後れをとらないケーブルの番組が続出する中。財力の面で安定しているケーブル局は各地上波テレビ局の優れた人材たち(主にディレクターとプロデューサー)をスカウトする強気の戦略を見せているのが現状。

まぁ制作スタッフの立場でみても、各種制限でやりたい企画が通らない地上波よりも自由に才能を発揮できる場が増えたのは極めて嬉しいことだと思えますね。さらにその中にはプロ野球選手がFA移籍するかのようなべらぼうに高い年俸を貰って転職する方も少なくないです。

そして、その年俸に相応しい数々の名作を作り上げて、全国民に愛されている『ひとりのディレクターさん』がいるのですが、次回はこの方の活躍をご紹介したいと思っております。

次回の『◯◯研究所』は2月2日(火)に更新予定です。

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マッコリマン

マッコリマン

【本名:ぺ・ヒョンソク】1971年ソウル生まれ。ARG 1986-1990 、JAP 1990-2001 、KOR 2001〜。テレビコーディネーター。マッコリバー経営。妄想家。独身。このサイトに対するご意見はコチラへ→ pacobae@naver.com

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