第4回 絵画王におれはなる!

ひたすら
SNSに作品をアップしてみる。

嘘のように、
ヨーロッパからメールが届き、
大手の出版社から声が掛かる。

成功
上を目指すのではなく、
肯定を貫くことから始まる。

マッコリマン×ヤンキョンス
マッコリマン
君を語る時に、絶対欠かせないのが、
「ワンピース」「仏教美術」「SNS」
この3点セットだと思うんだよね。
ヤンチギ
お〜、いいところ突いてますね(笑)
マッコリマン
ワンピースのことは、
冒頭で少し触れているからパスするけど(笑)
ヤンチギ
はい(笑)
マッコリマン
じゃあ、アーティストとして、
本格的に注目され始めた頃の話を聞こうかな。
ヤンチギ
そうですね。
2014年3月の仏教博覧会がきっかけですかね。
「企画展−漫画で卍話する」というテーマでした。
マッコリマン
あ、それはオレも観に行った憶えがある。
ヤンチギ
仏教美術を理解しやすく
大衆に伝える趣旨で開かれた博覧会で、
その時に描いた「八相図」シリーズが、
優秀コンテンツ賞を受賞したんです。
2014年作【八相図シリーズ中、毘藍降生相】

2014年作【八相図シリーズ中、毘藍降生相】

2014年作 【八相図シリーズ中、鹿苑伝法相】

2014年作 【八相図シリーズ中、鹿苑伝法相】

マッコリマン
うん、あのシリーズは名作だったね。
たしか、それまで大衆が持っていた
仏教美術の壁を一気に崩してくれたと思う。
ヤンチギ
ありがとうございます。
マッコリマン
当時、どれくらいの反響があったの?
ヤンチギ
反響はすごかったですね。
まず、メディアのインタビューをたくさん受けましたし、
展示オファーの連絡が、あちこちから来るようになりました。
マッコリマン
アーティストとしては、この上ない展開だな。
ヤンチギ
はい。その通りですよね。
で、ちょうどその時期から、
SNSのフォロワーも徐々に増え始めたんです。
マッコリマン
SNSでは、仏教美術以外の作品も発信していたよね?
ヤンチギ
そうですね。各種イラストから4コマ漫画まで、
いろいろ試みていた時期でもありました。
マッコリマン
その展示会の反響で、
「オレ、このままこの勢いでいけるんじゃない」って、
思ったりしなかったの?
ヤンチギ
いやいや、
そんなこと考える余裕はなかったですね(笑)
マッコリマン
でも、それに近いものを
絶対どこかで感じたんじゃない?
ヤンチギ
うーん…。敢えて言うなら、
ヨーロッパで展示をした時から、かもしれないです。
マッコリマン
ヨーロッパからは、どうやってオファーが来たわけ?
ヤンチギ
それが、
ノルウェーのアートフェスの担当者って人から
ある日突然、メールが届いたんですよ。
マッコリマン
おぉ〜、メールには何て?
ヤンチギ
あなたの作品をネットで見て興味を持ったけど、
うちのフェスで展示をしてくれないかって(笑)
マッコリマン
すごいねえ!
世界は広いようで、本当に狭いな。
ヤンチギ
正直、最初は誰かのイタズラかと思ったんですよ(笑)
マッコリマン
いきなりノルウェーだもんな(笑)
ヤンチギ
はい。でも受けることにしたら、
現地でもそこそこ反響があって、
その次はなんと、オランダの国立博物館から
展示のオファーを受けたんです。
オランダ国立博物館

オランダ国立博物館

マッコリマン
すげえ。。。
ヤンチギ
なんか、素直に嬉しかったですね。
自分の作品が海外でも受け入れられるって、
確認できただけでも、相当な自信につながったんですよ。
マッコリマン
もう、イケイケじゃん(笑)
ヤンチギ
いえいえ、そこまでじゃないですけど。
少なくとも、アーティストっていう肩書きは、
どこにでも出せるんだなって、自信は持てました。
マッコリマン
で、で、次は何が来たの?
ヤン・キョンス
ヤンチギ
次はですね…ある出版社の編集者から連絡を頂きました。
マッコリマン
あ、例の本か。
たしか、うちの店で最初の打ち合わせをしてたよね?
ヤンチギ
はいはい、それです(笑)
マッコリマン
その編集者もネットで作品を見たのかな?
ヤンチギ
そうなんですよ(笑)
ぼくがSNSで描いていたイラストを
気に入ってくれてたみたいで。
マッコリマン
おそるべし、SNSの影響力!
ヤンチギ
それで、ある本を出版するけれど、
そこにイラストを描いてくれないかって言われました。
マッコリマン
それはもう、受けるしかないよね!
ヤンチギ
はい、もちろんです(笑)

<つづきます>

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「絵を描く時が一番幸せです!」

ヤン・キョンス

1984年1月26日・韓国ソウル生まれ

各種SNSで「絵画王 ・ 梁治己(ヤンチギ)」
のペンネームで、大学生、サラリーマン、
主婦など、一般人の共感を得るユニークで
多彩なイラストを制作する一方、
現代の目線で再解釈した仏教美術を
専門とする現代美術家として、
国内外で活発に展示活動を行っている。

2015 ノルウェー「Maidans Fastival」作品展示
2016~2017 オランダ国立世界文化博物館
「THE BUDDAHA」作品展示
2016.05.25 「あ、『やりがい』とかいらないんで、とりあえず残業代ください」(日野瑛太郎作)
韓国語翻訳へのイラスト提供
2016.11.15 イラスト・エッセイ集 出版『실어증입니다. 일하기 싫어증』(オウア)
2017.04.13 「キム課長(KBSドラマ)職場白書」イラスト提供
2018.03.29 イラスト・エッセイ集 出版「JOB多なCUT」(ウィズダムハウス)

ABOUTこの記事をかいた人

makgeolliman

マッコリマン
tomodachinguのソウル本部長です。
主に企画をしたり、取材をしたり、文を書きます。
「韓国のこんなことが知りたい」という方はメール下さい。