僕はフランスに行った事もなく、フランスの友達だって一人もいないです。でも、92年度に東京の小さい劇場で観た映画「ポンヌフの恋人」の残像は記憶の中にはっきりと刻み込まれていますね。
怪獣のような顔をしてたホームレースの青年と視力を失いかけていた画家志望の女子学生が偶然と出会い、お互いの心の傷を舐め合う切ないストーリーっていうが純愛モノだったと微かに覚えています。不眠症に悩む青年にSEXの仕方を教えてあげる女の子の姿が印象的でしたが、何と言ってもポンヌフ橋での花火シーンがとても美しかったです。
なんだか、「ポンヌフの恋人」を観終わって、劇場を出て来たら、フランスに行って来たかのような錯覚に陥っていた青年時代の僕でした。
実は今回の連載用に準備してた別のネタがあるのですが、パリのテロ事件のニュースを見て、僕とフランスの接点って何かあるのかなぁと考えてみたら、真っ先に「ポンヌフの恋人」が浮かんだので少し書いてみました。
大切な人を失い、言葉で表現できないであろう「悲しみ」に包まれているフランスの皆様に祈りを捧げます。
