2007年、
とある経済学者が書いた著書を通して、
はじめて世に紹介された言葉「88万ウォン世代」
要するに、
“当時の20代の95%が非正規職として雇用されており、
彼らの月平均給与が88万ウォンに過ぎない”
というようなことを強調するために使われたフレーズ。
以降そのフレーズは、
メディア各社によって取り上げられ、
韓国の20代を象徴する流行語となったのだ。
一応、まぁ、はい。
親父さんとは、どんなトラブルがあったの?
父は、古い考え方をものすごく押し付ける人で、
自分が職人としてやってきたことを、
無理やり僕に継がせようとしたので、
年がら年中ぶつかり合っていました。
自分が職人としてやってきたことを、
無理やり僕に継がせようとしたので、
年がら年中ぶつかり合っていました。
なるほど…
「自分にもちゃんと未来の計画があるのに」的な?
「自分にもちゃんと未来の計画があるのに」的な?
その通りです。
僕に芸術性があるとしたら、その原点は仏教美術で、
間違いなく、父親からの影響も大きかったとは思います。
でも、昔からのやり方を、
そのまま踏襲するような形ではなく、
自分なりにしっかり解釈をした上で、
現代風なアレンジを加える作業を僕はやりたかったんです。
僕に芸術性があるとしたら、その原点は仏教美術で、
間違いなく、父親からの影響も大きかったとは思います。
でも、昔からのやり方を、
そのまま踏襲するような形ではなく、
自分なりにしっかり解釈をした上で、
現代風なアレンジを加える作業を僕はやりたかったんです。
うんうん。ちょうど、
アーティストとしての世界観が、
芽生えはじめた時期だったんだろうね。
アーティストとしての世界観が、
芽生えはじめた時期だったんだろうね。
はい。
それで、美大に進学した時も、
敢えて西洋画を専攻にしました(笑)
それで、美大に進学した時も、
敢えて西洋画を専攻にしました(笑)
なかなか根性のあるヤツだったね。
その時の親父さんの反応は?
その時の親父さんの反応は?
反応も何も、結局、家を出てきちゃったので…
なんか、成功物語のテッパンになってきたような(笑)
そうですかね(笑)
それで、一人暮らしでも始めたの?
いえ、とりあえず、弘大の近くに部屋を借りて、
親しい仲間3人と共同生活を始めました。
大学を卒業するまでは、
路上のアクセサリー屋をはじめ、クラブのスタッフやら何やら、
ありとあらゆる職を転々としながら、
なんとか食っていけた感じです。
親しい仲間3人と共同生活を始めました。
大学を卒業するまでは、
路上のアクセサリー屋をはじめ、クラブのスタッフやら何やら、
ありとあらゆる職を転々としながら、
なんとか食っていけた感じです。
ところで、就職活動ってしたことはある?
それが、全くないんですよね。
へぇ、それはなぜ?
うーん…なんか、
特に入りたい企業もなかったですし。
大学卒業後にフリーランサーとして、
安定した仕事を見つけたこともありますね。
特に入りたい企業もなかったですし。
大学卒業後にフリーランサーとして、
安定した仕事を見つけたこともありますね。
おぉ、それは、どんな仕事かな?
あの、東大門に行くと、
ファッションビルってあるじゃないですか?
ファッションビルってあるじゃないですか?
「DOOTA」みたいな?
はい、はい、そうです。
たぶん、行ったことあると思いますけど、
中は似たような売り場が延々と並んでますよね。
たぶん、行ったことあると思いますけど、
中は似たような売り場が延々と並んでますよね。
うん、うん、あるある。
そういう売り場の
インテリアデザインをやっていたんです。
業者からは「ショップ何軒」単位で、
発注が来るので、工事が終わると、
結構まとまった収入が入りました。
インテリアデザインをやっていたんです。
業者からは「ショップ何軒」単位で、
発注が来るので、工事が終わると、
結構まとまった収入が入りました。
ほぉ〜それで少しはリッチになったの?
それが…
何年か続いたんですけど、
半年分のギャラを持って逃げた業者がいて…
何年か続いたんですけど、
半年分のギャラを持って逃げた業者がいて…
あらら、詐欺にあったのか。いくらぐらい?
約3000万ウォン…
痛タタタタ。それは、つらいな…
もう二度とそんな仕事はするものかって、
だいぶ落ち込んじゃって…
だいぶ落ち込んじゃって…
そりゃ、落ち込むよなあ。
マジで、つらかったです。
なるほど、それで、
「88万ウォン世代」に逆戻りしたわけか(笑)
「88万ウォン世代」に逆戻りしたわけか(笑)
88万ウォンところか、
10万ウォンも稼げない月が当分続きました(笑)
10万ウォンも稼げない月が当分続きました(笑)
でもさ、よく考えたら、そういった苦い経験が、
後々の名作の題材として蘇るわけじゃない。
後々の名作の題材として蘇るわけじゃない。
たしかに。あの事件がきっかけで、
「これからはお描き一筋で勝負するぞ!」
って、開き直ったわけですしね。
「これからはお描き一筋で勝負するぞ!」
って、開き直ったわけですしね。
<つづきます>
「絵を描く時が一番幸せです!」
1984年1月26日・韓国ソウル生まれ
各種SNSで「絵画王 ・ 梁治己(ヤンチギ)」
のペンネームで、大学生、サラリーマン、
主婦など、一般人の共感を得るユニークで
多彩なイラストを制作する一方、
現代の目線で再解釈した仏教美術を
専門とする現代美術家として、
国内外で活発に展示活動を行っている。
2015 | ノルウェー「Maidans Fastival」作品展示 |
---|---|
2016~2017 | オランダ国立世界文化博物館 「THE BUDDAHA」作品展示 |
2016.05.25 | 「あ、『やりがい』とかいらないんで、とりあえず残業代ください」(日野瑛太郎作) 韓国語翻訳へのイラスト提供 |
2016.11.15 | イラスト・エッセイ集 出版『실어증입니다. 일하기 싫어증』(オウア) |
2017.04.13 | 「キム課長(KBSドラマ)職場白書」イラスト提供 |
2018.03.29 | イラスト・エッセイ集 出版「JOB多なCUT」(ウィズダムハウス) |
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仏教美術界で、かなり有名な方だよね?