【Vol.2】上西小百合議員の騒動で見るメディア戦略

普段から日本のあらゆるネットサイトの記事を読み漁り、Youtubeで大好きなダウンタウンの番組を一通りチェックしている僕ですが、最近「この人、凄いな」って感心した女性がいます。その主人公は・・・

上西小百合議員。「1年前のヤジ事件」、そして、「国会欠席」→「旅行・不倫疑惑」→「維新除名」→「自叙伝出版」と彼女の身の回りで起こった一連の騒動については一々書かなくても、皆さんよくご存知だと思うので省きます。僕が彼女に感心した部分は自叙伝の出版前後で見せたメディア戦略。これは僕の好奇心を刺戟するに充分なものがありました。

一般的に出版物が企画され執筆作業を経て、全国の書店に置かれるまでには結構な時間が所要されると言いますね。ところが、彼女の場合、そのプロセスが正しく一瀉千里。4月に炎上→8月21日自叙伝発売と4ヶ月若の期間で全ての過程を終わらせた訳です。僕は出版界の人間ではないので詳しくないのですが、異常の速さではないかと予測しています。(違ったらごめんなさい!)

更に出版を前後にした絶妙なタイミングで、あのダウンタウンの番組のSPに2回に渡って顔を出しては堂々と本の宣伝らしき振る舞いをする始末。一体、この人の後ろには誰がいるんだろう?あの秘書の方って実は超やり手なんじゃないかなって思ったりしましたよ。なんかですね。誰かが書き上げた立派なシナリオ通りに物事がトントン拍子に進まれて行った印象でした。

確かにそのダウンタウンの番組は「悩みを抱えている時の人」を中心で成り立ってる。一方、上西議員は全国民を敵に回している中、自叙伝の発売を強行する。その中でテレビー上西議員の炎上ー出版社の連携による相互作用が生まれる訳です。視聴率が上がってナンボのテレビと自叙伝のプロモが必然的だった上西議員(あるいは出版社)、その双方のニーズが、これ以上ない絶妙なタイミングでピッタリ合い、そこそこの成果を挙げたと言えるでしょう。

まぁ、番組的にも、視聴率は置いといて、リアルタイムで世間を騒がせている人の出演を先占した事だし、上西議員はその後、自叙伝の売れ行きも上々で、「上沼・高田のクギズケ!」「めっちゃイケ」のような人気番組に出演するチャンスを掴めたわけじゃないですか。これでまた本が売れるんでしょうね。僕だって日本に行ったら書店で立ち見ぐらいはしてみたいなと思ってますもん。

まぁ、日本の中ではどう評価されようが、海の向こう側でこの騒動を眺めていた僕からすると、上西議員が見せたメディア戦略の結果は「9回裏2アウト後に満塁ホームランを放って同点に追いついた」と評価したいです。でも、延長で逆転勝利を収めるかどうかは彼女の力量次第ですね。その強いメンタルと高度な戦略を政治家パワーに変えて行けば、なんだって出来るんじゃないでしょうか。

そして、東京オリンピック騒動

この間、お店に飲みに来た幼馴染の奴とこんな会話をしました。

「あのさ、ネットのニュースでちらっと見たけど、東京オリンピックで何か揉め事があるとか?」
「まぁ、こんな事とあんな事があって大変らしいんだよ」
「何だ。そうだったのか。俺は2020年に東京でオリンピックが開催される事すら知らなかったぜ」
「えっ。知らなかったのかい?」
「どんな問題があるのか知らんが、野球が復活したら、観に行きたい気もするけどな。はっはっは」
「・・・・・」

まぁ、前東京都知事の方は色んな番組に出て、「ニッポンの恥を全世界に知らせた」って散々言ってるけど、全世界の人々は今の騒動をおそらく僕の友達のようなスタンスで捉えていると思いますね。つまり、他国の人々からしてみりゃ、新国立競技場に屋根を付けようが、付けないようが、エンブレムが盗作であろうが、なかろうが、ぶっちゃけどうでもいい話なんですよ。むしろ、我々(まぁ全世界人)がはっきりと認知してるのはオリンピックは4年に一度どっかの国の都市で行われる事実。そして、東京オリンピックで自国の選手達がいい成績を残すのを期待してるだけなのです。

今の騒動が「2020年のオリンピックは東京でやりますよ〜」と知らせる「グローバル宣伝」になったとポジティブに考えた方がいいんじゃないでしょうか。悪いニュースが快哉を呼ぶ事だってある。まぁ、今の時代は、良かれ悪かれ、上西議員のような「発想の転換」が必要なのかも知りませんね。悪いニュースが快哉を呼ぶ事だってあるのが世の中なんですよ。

あ、下記が2018年に韓国の平昌(평창・ピョンチャン)で開催される冬のオリンピックのエンブレムです。この場を借りて宣伝させて下さい!(笑)평창에서 만나요!!!

평창

単純過ぎるけど、無駄な税金は使われていないかと・・・まぁそんな予算もないか。

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マッコリマン
tomodachinguのソウル本部長です。
主に企画をしたり、取材をしたり、文を書きます。
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